ここは、トレイサークル村。辺鄙な田舎町で見渡す限り、広い畑と山々が連なっている。
東西・南北に大きな道が交差する場所である。その為、時には大勢の人々が
大行進するかと思えば、今のようにのどかで静まり返り、時が止まったような風景が
入り混じっている。
大きな街道が交差する、ちょうど角に、茶屋が一軒ポツンと建っている。
藁葺き屋根で水車が静かに回り、緑色のノレンで御茶屋と書かれている。
その中では、年老いた老夫婦ゲルム爺さんとハルム婆さんの姿があった。
ゲル「婆さんや。。今帰ったぞい。。」
ゲルム爺さんは、肩に鍬を抱え、腰に手をポンポンと叩きながら、
(よっこらせ・・)と、家の外庭にある古ぼけた木の椅子に腰掛けた。
ハル「爺さんや。。お疲れになったんしょ。。はいよ。。」
ハルム婆さんは、いつもそうしているように、ゲルム爺さんが座っている椅子の
側に、そっと熱いお茶とお団子をのせた茶台を置き、そっと横に座った。
ゲルム爺さんは、それを待ってたかのように、お茶を両手で持ち、
(ズズズズズ・・ハァァ。。)と飲んで、安堵の表情を浮かべた。
その爺さんの姿を見て、ニコニコと笑いながら、黙って横に座るハルム婆さんがいる。
夕日が染まる山々を見ながら、しばらく二人は、時間のたつのを忘れてボ〜としていた。
どのぐらいたっただろうか、ゲルム爺さんが思い出したかのように話をし始めた。
ゲル「婆さんや。。今朝方、大きな音がしたじゃろに。。」
ハル「ほんにぃ。。そうじゃったのぅ。。それがどうかしたのかの?爺さんや。。」
ゲル「それが原因かどうかは知らなんども。。昼時ぐらいに北の山々が怒りよる様に
真っ赤に染まったようでのぅ。。何もないと良いのじゃが。。」
ハル「な〜に。。心配しよるけん。。わしらが慌てたってな〜にもならんでよぅ。。」
そう言いながら、ハルム婆さんは、ニコニコ笑いながら茶台を片付け、家の中に
入っていった。
ゲル「そうじゃったらいいのじゃが。。あんな光があった時はいつも。。。」
ゲルム爺さんは、誰に言うでもなくボソボソと独り言を言いながら、少し悲しげな表情をうかべ、
ハルム婆さんの後に続いて、家に入っていった。
家の中は、板の間の真ん中に囲炉裏があり、枯れ木の火が部屋の明かりとなっている。
ゲルム爺さんはその火でパイプに近づけて、スパァ〜と葉タバコをふかしている。
ハルム婆さんは、昔ながらの釜でご飯を炊き、トントンと野菜を刻み、食事の用意を
始めている。その間、二人は無言で時が過ぎていく。
しばらくたって、食事も終わり、ハルム婆さんが口を開いた。
ハル「爺さんや。。あの子達は今頃どうしてるでしょうかねぇ。。」
そう言いながら、何やらお人形のようなものを縫っていた。
ゲル「さぁさなぁ。。元気でいてくれるようだけでええだでのぅ。。」
二人は、戸棚に飾ってある写真を見つめながら、心配そうな顔をしている。
写真の中には、ゲルム爺さんとハルム婆さんの真ん中で元気な笑い声が聞こえそうな
二人の子供が写っていた。
ゲルム爺さんとハルム婆さんは、こんな感じで毎日同じような日々を過ごしていた。
そんな二人に、今日は少し、変わった出来事が起こる。
いよいよ、寝ようかと後片付けを済ませ、床に入ろうとした時。。。。
(トントントン・・・トントントン・・・すみません。どなたかいらっしゃいますか。。トントントン。。)
外で戸を叩く音が聞こえた。
ゲルム爺さんとハルム婆さんは、こんな時間に誰じゃろ?と思い、顔を見合わせた。
ーーーーーつづく
**********************************************************
***ランキングに協力してね><!下をクリック・・ペコリ *****
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓



↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
**********************************************************
広告です^^b お時間あるときにでもどぞ^^b
**********************************************************

**********************************************************